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カメラレビュー vol. 11

PENTAX *ist DS2

PENTAX KPとの比較

· カメラ

老舗カメラメーカーの一つであるペンタックス。ペンタックスのデジタル一眼レフの歴史は意外に古く、2000年のフォトキナではなんとフルサイズセンサーを搭載したデジタル一眼レフを試作で発表していました。

 

しかしながら実際の増産にはコストがかかりすぎるという事でフルサイズセンサー搭載デジタル一眼レフの商品化を断念。2003年にAPS-Cサイズ610万画素のデジタル一眼レフ*ist Dを発表し、そこからさらに小型化を図った*ist DSを2004年、さらにコストを抑えるためにペンタプリズムをペンタダハミラーに変更するなどの改良を行った*ist DLを2005年と相次いで発表しました。その後、*ist DSの背面液晶の大型化を図った*ist DS2を発表。

 

10年ひと昔といいますが、今回はひと昔以上に古いカメラ、PENTAX *ist DS2のお話です。

クリアーな絵を求めて

実は筆者、先日この*ist DS2をオークションで入手いたしました。というのも、最近過去の写真を見返しながらふと手が止まるのはCCDセンサー機の写真ばかり。CMOSセンサーにはないCCDセンサーのクリアーな絵に、改めてCCDセンサーのカメラを使ってみたいと思い始めたところでこのist DS2をオークションで発見、6000円程度で落札したのでした。

 

本機の駆動は単三電池4本か、リチウム電池2本となっています。純正の充電式電池は無いのですが、情報ではエネループなどの充電式電池が使えるとのこと。毎度乾電池を購入して使用するのは不経済ですし、考えようによってはフラッシュ用の電池との共有もできますので充電式の電池を使用するのが現実的ですね。

 

電池を入れて、スイッチを入れると日付設定の画面が。日付を設定して写真を撮影、電源OFFから電源ONでまた日付設定の画面が。日付設定を記憶する為の電池が別にあってそれが劣化しているのかなと思いきや、調べてみるとどうやら基板上に小さな充電池が付いていてそこに充電された電気で日付の記憶をしているそう。なにぶん古いカメラなので、充電池も劣化してしまい日付記憶ができなくなるという現象はこのカメラのみならずペンタックスのカメラでは多々あるそうです。もう修理もできるかわかりませんし最初の日付設定だけの問題で写真は撮れるので、このまま使用することにしました。

 

尚、今のカメラですと電源ON・OFFでセンサーダスト除去機能が働きますが、このカメラにはそういった機能も無く、センサーダストは定期的にブロワーでの除去となります。

ボディー

PENTAX *ist DS2 本体上部

本体上部に目を落としてみますと左側にモードダイアル、右側にはサブ液晶があります。モードダイアルはP、Tv、Av、M、Bという基本モードにシーン別モードが7種類、オートシーンセレクトもあります。今のペンタックスですとここにカスタム設定が登録できるところですが、この時代ですからカスタム設定の登録はできません。モードダイアルの下には内臓フラッシュをつかうためのボタンがありますが、このボタンは電池が入っていないと作動しないようになっています。

PENTAX *ist DS2 本体 液晶部

右側液晶部には上部にシャッタースピードと絞りの値、下部はフラッシュの状態や露出設定、撮影可能枚数が表示されます。電源スイッチはシャッターボタン下ですので片手でスイッチオンが可能。液晶上には露出調整ボタン、液晶下にコマンドダイアルが1個付いてます。このカメラの場合、ほぼAv(絞り優先)かTv(シャッタースピード優先)モードでの使用でしょうから、コマンドダイアルは1個あれば十分ですね。

PENTAX *ist DS2 本体 背面液晶部

背面液晶は2.5型の21万画素。もちろんこの時代はライブビューなんて機能も無いし、再生時の拡大機能はあるものの、この画素数なので拡大して細かいピントチェックも難しくほんとに写真が撮れているかどうかを確認するだけのものです。液晶周りにはメニューボタン、削除ボタン、インフォメーションボタン、再生ボタン、カーソルボタンとファンクションボタンがあります。保存画質などの基本設定はメニューボタンから、isoや単写・連写の切り替えなどはファンクションボタンから設定に入ります。

 

このあたりは設定項目も少ないですし、今のカメラを使っている方ならマニュアルが無くてもなんとなくわかると思います。ファインダーはペンタプリズム採用の視野率95%ですが、意外と広く感じました。流石はペンタプリズム、古いながらも明るくて見やすいです。視度調整はレバー式でファインダー上部に付いているのですが、ちょっと大きなレバーなのでカメラバッグからカメラを取り出す時に手に当たって設定が変わっていることがありました。

イメージセンサー

さて、次はこのカメラの心臓部についてです。ペンタックスは最初にist Dを発表して以来、ist DL2までの機種については同じAPS-Cサイズ、610万画素のCCDイメージセンサーが採用されています。今やAPS-Cサイズセンサー搭載機でも2000万画素をゆうに超えるカメラが発売さえている現代、12年で画素数は3倍になったんだなぁと思うと技術の進歩にただただ驚くばかりですね。

 

オートフォーカスは11点(オールシングル)、ISOは200~3200、連写速度は2.8コマ/秒で連写枚数は8枚!とまあ、スペックにおいては現行機種から見ればかなり見劣りしてしまうスペックです。オートフォーカスのスピードも遅いので、動体の撮影を積極的にされる方には向かないですね。

Pentax ペンタックス カメラ

PENTAX *ist DS2とPentax KPでの撮影

今回は本機を持ち出し、外でテスト撮影してきました。場所は千葉県八千代市にある京成バラ園。関東圏内では有名なバラ園で、シーズン機関は遠方からもバラを見に来る人がたくさんいらっしゃいます。毎年1月2日・3日は無料開園日。冬の寒い時期にバラは咲いているのかと思いきや、ぼちぼち綺麗な花を付けておりました。ただこの日はとても風が強く、とても外での撮影はできなかったので温室内での撮影となりました。ついでにではありますが、一緒に持って行ったPENTAX KPでも撮影をしましたので、比較でご覧ください。

PENTAX *ist DS2 赤い花

PENTAX *ist DS2 + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/1500 f:2.8

Pentax kp 赤い花

PENTAX KP + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/1600 f:2.8

PENTAX *ist DS2はiso200からなので、KPもiso200で固定しております。絞値も合わせたのですが、どうしてもシャッタースピードだけは合わなかったのでこのままとさせていただきました。両写真ともにRAWにて素データを記録、LightRoomにて手を加えずにそのままJPEG変換しています。

ピント位置の違いはご容赦頂き、ここで見ていただきたいのは色の表現です。素の状態でCCDとCMOSではこれだけ違うということが一目でわかると思います。CCDは艶のある印象色、CMOSはあっさりした写実色といったところでしょうか。

PENTAX *ist DS2 赤いバラ

PENTAX *ist DS2 + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/125 f:5.6

Pentax kp 赤いバラ

PENTAX KP + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/320 f:5.6

PENTAX *ist DS2 オレンジ バラ

PENTAX *ist DS2 + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/125 f:5.6

Pentax kp オレンジ バラ

PENTAX KP + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/320 f:5.6

この2種類のバラの写真ではKPのシャッタースピードが合わず、アンダーになってしまいましたので若干明るさのみ合うように補正しました。ピンクのバラの色も*ist DS2のほうが深い感じがします。

PENTAX *ist DS2 シダ植物

PENTAX *ist DS2 + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/60 f:4.5

Pentax kp シダ植物

PENTAX KP + SIGMA 70mm macro f2.8

ISO:200 SS:1/160 f:4.5

こちらのシダ植物も若干明るさのみ合うように補正しました。緑や茶色もistはしっとりした感じがありますね。

ここからは *ist DS2で撮った写真いろいろです。

PENTAX *ist DS2 果実
PENTAX *ist DS2 葉
PENTAX *ist DS2 花

写真を見る限り、あたかも最新のデジタル一眼レフで撮ったように思えてきますが、忘れてならないのは、これは12年前のデジタル一眼レフカメラで撮った写真であるということ。

 

各社から一般向けにデジタル一眼レフカメラが販売され、写真はフイルムからデジタルデータへと本格的に移行して行き始めたこの頃、既に画像処理エンジンの基本部分は現代でも通用するものが出来ていたんだなあと思います。ここから各社画素数競争に突入していくわけですが、消費電力効率などの問題で画素数を大幅に増やせないCCDセンサーは廃れていき、それまで画質面で不利といわれていたCMOSセンサーが脚光を浴びるようになります。現代ではCMOSでないカメラはほぼ皆無だと思いますが、ライカだけは数年前のM9まで画質にこだわりCCDセンサーを採用していました。

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さらなる高画質へ

画素数競争も落ち着いた感のある現代、さらなる高画質を求めAPS-Cサイズ以上の大きさのセンサー機の種類が増えてきました。

私の邪推ではありますが、2019年でシグマのフォベオンセンサー(積層型センサー)の特許が切れるということで、各社から積層センサー機が発表されるような気がしています。実際、SONYのα7RⅢではピクセルマルチシフト機能で「すべての画素でR・G・B の全色情報を取得し、補間処理をせずに直接合成して画像を生成」とありますので、3色の色情報の合成技術までは出来ていて、あとは積層センサーの開発だけというところでしょうか。イメージセンサーの大きな転換期になるかもしれませんね。

まとめ

CCDセンサーの話から大きく話がそれてしまいました。*ist DS2は画素数の少なさからトリミング等の調整では不利な点があることは否めませんが、「構図をしっかり決めトリミングはしない」という使い方なら、A3プリント程度であれば画質は現行機種に劣らないと思います。

 

中古でしか入手できませんが、かなり安く買えますのでペンタックス自慢の単焦点レンズと併せて一眼デビューも良いのではないでしょうか。既にカメラを趣味とされている方でCCDセンサーを使ったことが無いという方も、機会ありましたら是非CCDセンサーを試されることをお勧めいたします。

http://anyble.strikingly.com/

ライター情報

ひろの ゆげのん 

Instagramページ:https://www.instagram.com/yugenonrx/

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