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カメラレビュー vol.26

FUJI X-H1

· カメラ

現代のデジタルカメラメーカーには元からカメラメーカーだったキヤノンやニコン、家電メーカーから参入したパナソニックやソニー、そして、かつてフィルムを作っていたフジがあります。

さくらカラーやコダックと並んで銀塩カメラのフィルムで定評のあったフジ。

しかしながらカメラやレンズについても1950年代より発売していたのでかなりの老舗でもあります。

フジのカメラで撮ると写真の色に艶があるとか深みがあるとか、元フィルムメーカーらしく写真の特徴はそのまま“写真の色”で語られる事が多いメーカー。

そのフジが2018年3月にフラッグシップモデルとなるミラーレス一眼の新製品を発表しました。今回はFUJI X-H1のお話です。

仕様

FUJI X-H1 仕様 イメージ

フジのカメラには一眼レフのような外観のX-TシリーズとレンジファインダーカメラのようなX-PROシリーズの2系統がありますが、今回発表されたX-H1は一眼レフタイプなのでどちらかと言えばX-Tシリーズ寄りでしょうか。

本体は新開発の高剛性・高耐久ボディで防水・防塵・耐低温というタフネス仕様です。

ファインダーも倍率0. 75倍、369万ドットと見やすく、モニターは3方向チルト式の3.0インチ、約104万ドット。もちろんタッチ式ですので直感的な操作も可能となっています。

軍艦部について、フジのカメラでいつも良いなあと思う点はシャッタースピードとISOの専用ダイヤルが付いている事。

このX-H1にも上部に二つのダイアルが付いており、マニュアルで露出を決める際に非常に使い勝手が良いと思います。

心臓部のAPS-Cサイズのフォトセンサーは有効画素数がローパスレスの2430万画素で、画像処理エンジンはX-Processor Proを搭載と従来のX-PRO2やT2から変更はありません。

オートフォーカスの測距点も91点と変更はないのですが、そのオートフォーカス、コンティニュアスフォーカスについて細かい設定がいろいろ出来るようになりました。

例えば加速・減速に強いモード(モータースポーツ等)、急出現に強いモード(カワセミの飛び出し等)など、プログラムとして5種類あり別途自分でカスタム登録することもできます。動体に強いカメラとしても知られるフジですが、今回のX-H1でもその能力は健在ですね。

そして今回目玉の一つがフジで初めてボディ内手ぶれ補正を採用したこと。5軸手ぶれ補正は最大5.5段という実力です。

APS-Cの2400万画素機ですので手ぶれ補正は強力であればあるほど良いのは当然で、5.5段の補正はかなり武器になるのではないかと思います。

ETERNAモード

富士フィルム ETERNAモード

フジのカメラにおいてはおなじみの機能である、「フイルムシミュレーション」フイルムメーカーであった誇りを象徴する仕上がり自慢のモードですが、今回そのフイルムシミュレーションに静止画だけでなく動画撮影用のモードが搭載されました。

富士フイルム、写真だけでなく映画用のフィルムも供給していたんですね。

というか、富士フィルムは1934年に映画用フィルムを作るために誕生した会社・・・ということで、実は映画用フィルムの作成のほうが歴史があるんです。

この富士フィルムが映画用に製造していたのが「ETERNA(エテルナ)」というフィルム。

これを再現したモードがETERNAモードです。ETERNAは2000年以降の映画にもよく使われていて、例えば2006年山田洋次監督の「武士の一分」や三谷幸喜監督の「The有頂天ホテル」でも使用されていました。

彩度やコントラストが浅めで、そのかわり暗部から明部までのダイナミックレンジが広く諧調が豊かというのがこのモードの特徴です。

本物のフィルムで撮るのと全く一緒とは言えないまでも、映画の雰囲気で動画を撮影できるこのモードは自主映画の作成だけでなく、もっと気軽にプライベートの動画撮影なんかで使用しても面白いと思います。

SNSでも一味違った動画を投稿できる事でしょう。

また、フジからはこのETERNAモード開発にあわせるかのようにX-H1で使用できる焦点距離18-55mmの標準ズームと50-135mmの望遠ズームの2種類のシネマ用のレンズが発売されました。

シネマ用レンズを使ってETERNAモードで撮れば気分はもう映画監督ですね。

あとがき

ベイヤー式とはいえ独自のセンサーを搭載したフジのカメラは、同じく独自センサーのSIGMAを愛用する筆者としては常に気になる存在。

特にフジの色合いはJPEG撮って出しで素晴らしいものがあります。

また、動体の撮影においてAFの食いつきの良さや追従性能の高さはプロの方々からも称賛されるところで、そのフジもボディ内に手ぶれ補正を搭載してきたことでますます魅力的なカメラになってきました。

いつかはフジのミラーレスを使ってみたいと思いながらなかなか手が出ないでいましたが、動きものや暗い場所での撮影、動画撮影というSIGMAが苦手としている部分を見事に補ってくれるX-H1、本気で検討したいカメラです。

ライター情報

ひろの ゆげのん 

Instagramページ:https://www.instagram.com/yugenonrx/

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