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カメラレビュー vol.39

Nikon D750

2018年10月30日

約十年前、ニコンは初のフルサイズ判イメージセンサーを搭載したNikon D3を発表しました。D3は縦位置グリップ一体型の、いわゆるプロ機と呼ばれるボディ形状をしているのですが、そのD3発売から約半年後の2008年7月に発売されたのが“普通の”カメラ形状をしたフルサイズ機、D700でした。このD700、当時の超絶スペックを誇ったD3と同等の性能を有した上に一般的に手に届く価格帯になった為、結構なヒット商品となりました。その後、フルサイズ機はD800系へ進化していくこととなるのですが、2014年9月に突如D700の後継であろうと思われる700番代の機種が登場しました。今回はNikon D750のお話です。

さてこのカメラ、まず外観から見てみるとフルサイズ一眼レフのイメージを覆すコンパクトなボディが目を引きます。このコンパクトさがまずこのカメラの売りのポイント。小さくとも防塵・防滴仕様のこのボディは外装がそのまま骨格になるというモノコックボディにマグネシウムやアルミ、新しいカーボン素材を組み合わせることによって小型でありながら高い剛性を実現しています。またコンパクトなカメラにありがちな、コンパクトであるがゆえの持ちにくさはこのカメラにはありません。グリップ部がかなり深い設計になっている上小指までかかる大きさでしっかりカメラをホールド出来ます。ファインダーは一眼レフカメラなので視野率100%の光学ファインダーで、ファインダー内には有機ELによる撮影情報が表示されます。また、D750はニコンのフルサイズ一眼レフ初となる可動式の液晶モニターを採用しています。上向きは最大約90度から下向き最大約75度までという広い範囲で、素早く展開できるチルト機構によりいろいろなアングルでのライブビュー撮影や動画撮影を簡単に行う事が出来ます。また、フルサイズの一眼レフには珍しく内蔵フラッシュも搭載。ガイドナンバー約12のi-TTL調光に対応したフラッシュは暗い時の緊急用として、逆光時の対策としてだけではなく、多灯ライティングをする際のコマンダーとしての機能も持っています。

心臓部のイメージ・センサーについてはフルサイズ2432万画素で画像処理エンジンはEXPEED 4を採用しています。一眼レフもミラーレス一眼も最近は高画素の機種が目立っていますが、2400万画素もあればセンサー自体無理をしていないので常に高画質が期待できるでしょう。また、常用ISO感度域はISO 100~12800となっていて、拡張モードではISO50~51200とかなり広いISO幅になっています。実際の撮影で拡張モードいっぱいまでISOを上げなくてはならない場面があるかどうかは不明ですが、この広い常用ISO感度の幅も画素を抑えた結果でしょう。オートフォーカスについては-3EVという暗い環境でも合焦する51点AFシステムは速くて正確です。最高シャッタースピードは1/4000、連写能力は最高で約6.5コマ/秒とミラーレス一眼のような爆速感はありませんが、フルサイズの一眼レフとしては及第点のスピードだと思います。

(著作権者:FASTILY、ライセンス:CC BY-SA 4.0 出典元:リンク

カメラに搭載された機能についてですが、ニコンのカメラでおなじみの、ダイナミックレンジを広げ白飛び・黒潰れを防ぐアクティブDライティング機能と、ハイ・ロー二枚の写真を撮影し合成することにより、さらにダイナミックレンジ幅を広げるHDR機能はこのカメラにも内蔵されています。また、最近のカメラには良く搭載されているWifi機能、ニコンのフルサイズ一眼に初めて搭載されたのもこの機種です。撮った写真をその場でスマホに転送、SNS等へのアップロードはもちろんのこと、専用アプリをダウンロードすることによって、スマホの画面等を使って遠隔でライブビューできたりシャッターが切れたりと、日常使っているデバイスをカメラのコントローラーとして使用することが出来るようになります。あと動画撮影機能も搭載されていて4K撮影は出来ませんが1920×1080、60pの滑らかなフルHD動画の撮影が出来るようになっています。フルサイズセンサーの大きさを生かした動画はボケ表現がとても綺麗で、単焦点のニッコールレンズと組み合わせることによってフルHDでありながらテレビや映画レベルの映像作品が作れそうです。

フルサイズミラーレス一眼全盛の現代ですが、まだまだ一眼レフも元気です。EVFの精度や見え方がどんなに良くなったとしてもOVFにこだわるカメラマンが多い事も事実。コントラストが高めになりがちなEVFは被写体の微妙な明暗を捉えるには不向きな部分もあります。一眼レフカメラのトップメーカーとしてカメラ市場をけん引してきたニコン。フルサイズ一眼レフの豊富なラインアップの中でD750は初心者からプロまで万人が使える懐の深さを持ったカメラです。

ライター情報

ひろの ゆげのん 

Instagramページ:https://www.instagram.com/yugenonrx/

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