ニコンやキヤノンといった老舗カメラメーカーは、ミラーレス一眼の登場からしばらくの間マーケットとしてミラーレスはどうなのか、静観していた感があります。
後にニコンからNikon1シリーズ、キヤノンからはEOS Mシリーズが発表されましたが、あくまでエントリー向けカメラの感が否めませんでした。
やはり本格カメラはレフレックスミラー式、手ぶれ補正はボディでなくレンズに付けて、その手ぶれ補正付き高級レンズを沢山販売してきた両社はプロを含むユーザーを大切にしたい思いもあり、おいそれとマウントを変更してミラーレス路線に乗ることが難しかったと想像できます。
しかしながら昨今のインスタグラムが火付け役となったカメラブームにより、昔からのファンやマニアだけでなく若い世代もこぞって高級カメラを購入する時代。
軽い・小さい・良く写るミラーレス一眼人気に老舗メーカーも目をつむる事ができなくなったのではないでしょうか。そしてソニーのフルサイズミラーレス一眼であるα7シリーズの登場。
ノーマルと高画質のR、高感度のS、最上級の9とラインナップを揃え、撮影機能はすでに一眼レフ機を凌駕している感すらあります。
ここにきて、ニコンからいよいよ本気のフルサイズミラーレスカメラ2機種の発表がありました。今回はまだ発売前ですがNikon Z7のお話です。
Z6 とZ7
ニコン初のフルサイズミラーレス一眼、今回の発表ではZ6とZ7という二機種が発売されるという事です。
さてこの二機種、違いはというと有効画素数でZ6が2450万画素、Z7が4575万画素と、SONYでいうα7Rシリーズとノーマルのα7といったところでしょうか。
この画素数の違いによりZ6のほうが連写スピードが高く設定できるようです。
モデルナンバーについてニコンは3桁・5桁が主流で、D700からD750とかD800からD810、D850など1桁目でモデル、2桁目で世代を示す形だったのが今後はSONYのようにⅡとかⅢといった感じになりそうです。
発売がZ7は9月下旬、Z6が11月下旬という事なので高画質のZ7のほうが先に発売されるという事でZ6についてはまた別の機会に詳しく書くとして、今回はZ7を見てみましょう。
外観について、レトロなクラシック調が流行っている時代ですがこのカメラは良くも悪くも一眼レフカメラをそのまま小さくしたような感じ。
逆にミラーレスのNikon 1を一回り大きくしたような感じといったほうがよろしいでしょうか。背面液晶はタッチ&チルト式の210万ドット液晶、ビューファインダーは369万ドットで見え方も自然です。コントローラーは十字キーの他にジョイスティックも搭載。
コントローラー横にはグリップがあるのですが、サムグリップばりに張り出しているので大型グリップとあわせホールド感は良さそうです。
心臓部
心臓部は高画素に対応するため画像処理エンジンとして最新のEXPEED6を採用。
画素数とエンジンを見ると、Ⅾ850相当の画質が期待できますね。フォーカスポイントも一眼レフカメラとは比較にならない493点ものポイントがあり、画面の90%でAFが設定できるようになってます。
画質もさることながら、私が注目したのはボディ内手振れ補正機構。
Nikon初となるボディ内手ぶれ補正は5軸5段となかなかいいスペックです。
オリンパスのように、レンズ内手振れ補正との組み合わせでさらに効果が高まるといった事はまだ無いようですが、今後のファームアップで対応してくると面白いことになりそうですね。
ついでにピクセルシフト撮影機能なども搭載できればさらに高精細な撮影が出来そうです。
また、新たな記憶媒体として高速の書き込み・読み出しが出来るXQDカードが採用されました。
まあこれだけの大きなデータを高速撮影するに対応できるカードとなるとSDカードでは厳しいのでしょう。
撮影機能としての目玉はピント位置を微妙に動かして撮影できるフォーカスシフトと、フォーカスシフトした写真を合成させる深度合成機能。
今や珍しい機能ではないのですが、解像度の高いニッコールレンズでこれが出来るとなると話が違ってきます。
マクロ撮影も含めフォーカスシフトはかなり使える機能なので、これが搭載されたことはかなり強みだと思います。
今回のニコンのフルサイズミラーレス一眼、驚いたのは正直「ニコンがフルサイズのミラーレスを出した」部分であって、機能的にはほぼSONYやオリンパスがやってきた事の踏襲でした。
しかし専用マウントを新たに作ったという事で、新たな楽しみはフランジバックが短くなったことにより今まで不可能だった「ニコンのカメラでキヤノンやミノルタ、ヤシコンのレンズが使える」という事でしょうか。
ニコンのカメラを愛用されてる方にとって、マウントアダプターFTZを使うことで従来のレンズ資産が生かせ、オールドレンズや他社レンズも別途アダプターの使用で使える。
使用できるレンズが増えれば写真の世界が大きく広がるので、実はここが一番大きな売りかもしれませんね。
今後のファームアップを含め、進化が楽しみな一台です。
ライター情報
ひろの ゆげのん
Instagramページ:https://www.instagram.com/yugenonrx/
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