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カメラレビュー vol.43

Nikon D3500

· カメラ

各社一眼レフカメラやミラーレス一眼にはエントリーモデルというものが存在します。写真を職業、または趣味として写真作品制作を行うためのカメラとは違い、日々の生活や家族の思い出を記録する為のカメラ。そういう意味ではエントリー機ほどカメラを全く知らない子供や初心者からシニア世代の方々まで万人に対して使いやすいカメラでなくてはなりません

。ある程度写真を知っている人が使うわけでもないのに綺麗な写真を簡単に撮影出来なくてはならないという、結構大きなハードルをエントリーモデルは背負う宿命があるのです。ニコンはエントリーモデルとして2016年にD3400を発表し、その後継となるモデルのD3500が2018年の9月に発表となりました。発売間もない最新モデル、今回はNikon D3500のお話です。

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まずはD3500の基本仕様について。ボディの大きさは124mm×97mm×69.5mmとかなりのコンパクトサイズ。重さも総重量で約450gですから軽量なスナップレンズでも付ければ子供でも楽に持ててしまう軽さです。また、グリップ部分の形状も一クラス上のD5600と同じような深いグリップを採用していますので、手の大きな男性でも持ちにくいといったことは無いと思います。このグリップにはD3400では赤外線リモコンの受光部が付いていたのですが、D3500では省略されています。リモコンは使えなくなったのですが、スマホ用のアプリ「SnapBridgeアプリ」を使用することにより、遠隔操作でのリモート撮影や写真の転送が出来たりと、リモコン以上の操作が出来るようになっています。D3400との違いについてもう一点、バッテリーライフが向上し撮影可能枚数が上がりました。D3400ではバッテリー満充電で約1200枚(これでもかなり撮れると思います)でしたが、D3500になって撮影可能枚数は約1550枚と大幅アップ。人によっては前に充電したのはいつだったか忘れてしまうレベルの電池の持ちようです。旅行など予備バッテリーですら極力荷物を減らしたい場面ではとても助かるスタミナ具合ですね。モニターはチルトでもバリアングルでもない92万ドット3インチの普通のモニター。ファインダーはエントリー機らしくプリズムでは無くペンタミラー式。光学的にプリズム式より見え方が暗いファインダーとなりますが、太陽がまぶしくてモニターでの被写体確認が出来ない場合を除きほぼライブビューでの撮影がメインとなりますでしょうから特に問題はないでしょう。気分的に「一眼レフで写真を撮っている」感を味わうのにも時々ファインダーで撮影するのも面白いと思います。

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さてこのカメラの心臓部についてです。イメージセンサーはAPS-Cサイズで約2478万画素のローパスフィルターレスCMOSセンサーが採用されています。エントリー機だから?センサークリーニング機能はついていません。これは考え方かもしれませんが、エントリー機であるが故、センサーのクリーニング機能は搭載して欲しかったです。カメラのレンズ交換は経験ある人でもかなり神経をつかうもの。ゴミやほこりの混入を極力抑えたいところではありますが、初心者の方では砂ぼこり舞う運動場や公園で無造作にレンズを外す事もあるでしょう。そういう時でもクリーニング機能が付いていれば写真やカメラ本体へのダメージも抑えられるのではないかと思うのです。常用ISO感度は100~25600、連写は秒間5コマで最高100コマまで撮影できるようになっています。AFについては位相差とコントラスト式のハイブリッド、AFポイントは11点というスペックになっています。

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正直、D3400からどれくらいスペックアップしたかというと画素が若干増えた事、バッテリーの持ちが良くなったことくらいで目新しい機能の追加等はありません。ある意味、D3400がほぼ完成されたエントリー向けのデジタル一眼レフだったのかもしれませんね。そういう観点からも、新型D3500を新品で買わなくとも型落ちしたD3400で十分撮影は楽しめると思います。先にも書きましたが、写真の良しあしはカメラでなくレンズで決まるもの。例えばD3500を新品ズームレンズキットで買うよりも型落ちD3400に中古で35mm~50mmあたり単焦点レンズを買った方が出てくる写真はびっくりする位変わってくると思います。利便性ではズームレンズなのですが、写りでは単焦点にはまず勝てませんから。

簡単操作で高画質。購入しやすい価格とレンズ交換により写真の質を上げていくことが出来るエントリー機D3500。このコンパクトさと電池の持ちは、カメラ初心者の方だけでなく本格的な作品作りをされてる方でも、パンケーキレンズあたりを付けて常にカバンに入れておけば咄嗟のシャッターチャンスに対応できそうな気がします。D3500は家族みんなで使い倒せるエントリー機といった感じですね。

ライター情報

ひろの ゆげのん 

Instagramページ:https://www.instagram.com/yugenonrx/

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