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カメラレビュー vol.25

NIKON D5

· カメラ

カメラメーカー各社がその時点での技術の粋を結集した1桁モデル。

フラッグシップと呼ばれるそのモデルは見るからに重厚で堅牢、ある種崇高なオーラをまとったようなその姿はカメラが撮る者を選ぶような感すら覚えます。主にプロのカメラマンが業務で使用するカメラでありますが、我々アマチュアカメラマンがいつかは一桁機を!と憧れ続けるカメラ。今回はNikon D5のお話です。

1桁機5代目となるD5のスペック

レンズ

ニコンの1桁機は1999年秋に発表されたニコンD1が始まり。発売当時の記事では「わずか65万円の超本格派!274万画素で65万円の破格の安さ!」とありました。1999年といえばキヤノンの初代1Dが発売されたのが2000年なので、カメラメーカーとしてデジタル一眼レフのフラッグシップの先駆けといえるでしょう。

 

当時の記事では比較対象機種は、もっぱらフィルム式のフラッグシップカメラであるニコンF5。他メーカーで同じようなカメラが出ていなかったので、仕方ないといえば仕方ないですね。それから約20年が経ち、あらためて1桁機5代目となるD5のスペックを見てみますと、2016年発売のD5は有効画素数2082万画素でISO感度は100-102400、連写性能はフルサイズで秒間12コマ、4K動画も対応というスペック。やはり20年という月日の中でのデジタルカメラのスペックは大きく進化していました。

 

AFについては153点の測距点があり、内99点はクロスセンサー。D4の測距点よりなんと130%も増えています。AF専用のエンジンを積んでいる為合焦速度もかなり速く、少々暗い場所でもしっかりピントが合います。食いつきの評判も良いD5のAFですが、ちょっと残念なのは測距点がファインダー中央部に集中してしまっているところ。これは一眼レフというカメラの構造上どうしようもないのでしょうけど、やはりミラーレス一眼のSONYのα7RⅢのファインダーとか見てしまうと、使う頻度はどうであれ端々までAFポイントが欲しくなってしまいますね。

秒間12コマの200枚連続撮影!

連続撮影 いるか

食いつきの良いAFと併せ、連写性能も上がっています。AE・AF追従で秒間12コマの200枚連続撮影が可能。フルサイズの画像データ(しかもRAWで)が1秒間に12コマ流れてくるわけですから、これはかなり大きなバッファメモリーと画像を高速処理できるプロセッサーが搭載されているという事が容易に想像できます。

そしてなんと、ミラーアップモードでは秒間14コマで撮影できるとの事。このミラーアップモードというのは、おそらくミラーレス一眼のような状態にして電子シャッターを使用し撮影するモードではないかと思います。ミラーレス一眼の連写が速いのはミラーの上げ下げというメカの動きが無いからですね。レフ機のフラッグシップではありますが、ミラーレスの良い部分はしっかり機能として使えるようになっているんですね。

ちなみにこのD5、昨今のデジタル一眼レフ同様に4Kによる動画撮影も可能となっています。この4K動画の中から気に入ったシーンを選んで800万画素の静止画を生成することが出来る点は、パナソニックの4Kフォトと同様の仕組みのようです。まあしかし、プロの方々は動画から静止画切り出しなどやらないとは思いますが(笑)

不死身のヒーロー

カメラ 落下 頑丈

さて、1桁機の価値はどこにあるのでしょう。私が思うに写真を職業とされている方にとって一番大事なもの、もっと言えば命を賭しても守りたいもの、つまり「写真データ」をしっかり守ることができるという、そこに大きな価値があるのではと思っています。正直、このD5のカメラとしてのスペックだけを見ればワンランク下のD850やD750あたりのほうが一部勝っていたりする部分があります。しかし数字には表しにくい部分ですが堅牢さという点ではD850もα7RⅢもD5には到底かなわないでしょう。画質についても無理に画素を上げたりなどすることなく無難に使えるレベルでブラッシュアップしている感があります。

 

1桁機の強靭さといえば、私事ですが以前2世代前のD3という1桁機を使っていた時期がありました。その大きさと重さにげんなりすることもありましたが、カメラの性能も操作性も素晴らしかったので満足して使っていたんですね。ある日、日光東照宮へ撮影に行った時の話。社を撮ろうとファインダーを覗きながらバックしていたら深さ2mもある溝に転落。あっ!と思った時にD3の底を溝のふちに叩きつけて体を支え、下まで転落せずに助かりました。カメラの底には確かに傷が付いたのですが、驚いたのは大きな変形も無くそのままその後も撮影出来たこと。この時に一桁機の値段の価値を知った気がしました。

 

どれだけ落としたり叩きつければこのカメラが動かなくなるか、実際に試すことはできませんがかなり頑丈な造りだと思います。ジャングルの密林や戦場などの過酷な状況で写真を撮る方から絶大な信頼を得ているD5。マッチョな姿が不死身のヒーローに見えてきました。

ライター情報

ひろの ゆげのん 

Instagramページ:https://www.instagram.com/yugenonrx/

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